本庁と所轄

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日曜劇場「小さな巨人」第1話をみてしまった(予定がなかった)。亡き父が勤めた警視庁捜査一課長をめざす主人公(長谷川博巳)が、所轄署から捜査一課長にのし上がった(香川照之)の罠によって所轄署に叩き堕とされるというストーリーだった。本庁vs所轄という構図は、ヒットした日曜劇場の「下町ロケット」の町の工務店vs大手企業という対立パターンを踏襲し視聴者を惹き付けるというワケだ。桂文枝演じる企業家誘拐事件はグリコ・森永事件を思い出させた。その昔、亡父と一緒に事情聴取を受けたグリ森事件特捜本部のデカはドラマに出てくるような三つ揃えのスーツをビシッと決めた長髪の一人と、スポーツ刈りをした体育会系の一人だった。一方、周辺の非行少年らの身柄引き受けで訪れた地元所轄署のデカたちはやる気のないあきらめ顔で目つきだけが悪い奴らだった。そんな昔の体験を彷彿させるドラマだった。

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真打ち『小さな巨人』に一抹の不安…「キムタク『A LIFE』でカネ使い過ぎた感」丸見え
【Business Journal】2017.04.16 文=美神サチコ/コラムニスト

 テレビ離れが取り沙汰されるなかでも“ヒット枠”といわれるTBS系「日曜劇場」枠で、4月16日から新連続ドラマ『小さな巨人』がスタートする。主人公を演じるのは、昨年話題を呼んだ映画『シン・ゴジラ』でも主演した俳優・長谷川博己。「ゴジラの後は巨人か~」なんて笑っていた私だが、キャストを見ていて心配になってきた。

 同ドラマで描かれるのは、警察内部の確執。主人公・香坂真一郎(長谷川)は警視庁捜査一課で係長として活躍していたが、上司の裏切りにより所轄に左遷されてしまう。香坂は自身の“正義”を信じ、捜査一課に返り咲くためにもがいていく。

 組織のなかでうごめく各人の思惑や陰謀、そしてそこに立ち向かう主人公……。もう、「同枠の定番ストーリーですね!」と茶化さずにはいられない。2013年に大ヒットした『半沢直樹』以降、14年の『ルーズヴェルト・ゲーム』、15年の『下町ロケット』と、舞台は違えど“熱いオジサン”のドラマは定期的に放送されている。

 ただ、この「日曜劇場」枠に関しては「現実社会のオジサンたちが明日からがんばるためのもの」だと思っているので、ベースが似ていてもさほど責めるつもりはない。それよりも私が心配なのは、今回のキャストの“地味さ”だ。

 まず主演の長谷川からして地味だと思うのだが、共演者の岡田将生と芳根京子も弱い。安田顕と香川照之という実力派も間違いなく必要なのだけれど、全体的に話題性が足りず、「この人が出るから見たい!」となりにくいメンツなのだ。

 決して流行りの俳優や女優、ましてやアイドルを安易に起用してほしいワケではないが、そういう“客寄せ”が必要なケースもあると思う。先ほど、「同枠はオジサンたちのもの」と言いはしたものの、TBSはオジサン視聴者を信頼し過ぎではないか。視聴率のための保険として、オジサン以外の層が興味を示しそうなキャストを、できれば岡田&芳根より“派手”な役者を使うべきだった。

 なぜこんなに地味な面々しか集められなかったのかと考えていたら、そういえば前クールに同枠で放送されていた元SMAP・木村拓哉主演の『A LIFE~愛しき人~』の製作には、多額の費用が投入されていたとの話があった。なるほど、木村のドラマでお金を使ったから、今期は“節約”モードなのかもしれない。

 そう思うと『小さな巨人』チームがかわいそうになってきたので、ドラマと同じように内部事情などに負けず、ぜひとも一花咲かせてもらいたい。
(文=美神サチコ/コラムニスト)
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by amenbou | 2017-04-16 23:01 | 批評 エッセイ | Trackback | Comments(0)

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