「加憲」で公明・学会も反対させず「お試し改憲」という日本会議の姑息な戦術

安倍首相の「9条に自衛隊明記」改憲案は日本会議幹部の発案だった!「加憲で護憲派を分断し9条を空文化せよ」
【LITERA】2017.05.10 http://lite-ra.com/2017/05/post-3147.html

c0018311_09122125.png

安倍「3項加憲」の発案者は日本会議政策委員・伊藤哲夫!

 安倍首相が3日に突如打ち出した“2020年新憲法施行宣言”が大きな物議を醸している。本サイトでも指摘してきたように、これは総理大臣の権限を大きく越えた発言で、明らかに憲法尊重擁護義務(99条)違反だ。ところが、国会で安倍首相はその発言が自民党総裁としてのものであると二枚舌を駆使し、「読売新聞を熟読してもらいたい」などと、うそぶいたのである。
 まさに国会軽視、民主主義の破壊者としかいいようがないが、この安倍の“2020年新憲法施行宣言”にはもうひとつ、とんでもない問題が潜んでいる。それは、この宣言で打ち出した9条への「3項加憲」案が、ある“日本会議幹部”が昨年ぶち上げていた狡猾な改憲戦略の丸写しだったという事実だ。

 周知のように、安倍首相は読売新聞のインタビュー公開と同日、日本会議のフロント組織「美しい日本の憲法をつくる国民の会」と「民間憲法臨調」が共催する改憲集会へのビデオメッセージでも、「9条1項、2項を残しつつ自衛隊を明文で書き込む」という「3項加憲」方式での9条改憲を打ち出した

 しかし、安倍の従来の持論といえば、少なくとも9条2項「戦力の不保持」を削除したうえで自衛隊を明記することだった。それがなぜ突如、一見軟化したかに思える「1項、2項を据え置きで3項追加」に方針転換したのか

 実は、昨年の参院選のすぐ後、日本会議の中枢メンバーが、ずばり「「三分の二」獲得後の改憲戦略」と題して、この「9条3項加憲」を打ち出していたのだ。

c0018311_09174249.jpg
 その人物とは、日本会議常任理事で政策委員の伊藤哲夫氏。伊藤氏といえば、かねてから安倍首相のブレーン中のブレーンと言われてきたが、氏が代表を務めるシンクタンク・日本政策研究センターの機関誌「明日への選択」には、憲法改正はもちろん、歴史修正主義、「偏向教科書」運動、夫婦別姓反対、ジェンダーフリーバッシングなどなど、フル装備の極右思想が理論的に展開されている。そんな“理論派”の伊藤氏が、「明日への選択」16年9月号で提案したものこそ“自衛隊条項の戦略的加憲”だった

明かされた「護憲派に反安保のような統一戦線をつくらせない」の本音

 伊藤氏はまず、“中国の脅威”を強調するなどして〈「反戦・平和」の抵抗運動〉を押さえ込み、〈護憲派への徹底した「反転攻勢」を始めるべき〉としたうえで、こう述べている。

〈ところで、もう一方で提案したいと考えるのが、改憲を更に具体化していくための思考の転換だ。一言でいえば、「改憲はまず加憲から」という考え方に他ならないが、ただこれは「三分の二」の重要な一角たる公明党の主張に単に適合させる、といった方向性だけにとどまらないことをまず指摘したい。むしろ護憲派にこちら側から揺さぶりをかけ、彼らに昨年のような大々的な「統一戦線」を容易には形成させないための積極戦略でもある、ということなのだ〉
〈(平和、人権、民主主義には)一切触れず、ただ憲法に不足しているところを補うだけの憲法修正=つまり「加憲」なら、反対する理由はないではないか、と逆に問いかけるのだ〉


 さらに、具体的には〈例えば前文に「国家の存立を全力をもって確保し」といった言葉を補うこと、憲法第九条に三項を加え、「但し前項の規定は確立された国際法に基づく自衛ための実力の保持を否定するものではない」といった規定を入れること〉とまで言明している。まさに安倍首相のいう「3項加憲」とまったく同じである。

 しかも見ての通り、伊藤は「加憲」の狙いが「護憲派の分断」にあると開陳している。ようするに、本来、安倍首相や日本会議が悲願とする戦前回帰の改憲では国民の支持が得られないから、まずはソフトな「加憲」から入り、一度憲法改正を実現させてから本丸へと切り込もうという、姑息きわまりない策略なのである。

 事実、伊藤は「加憲」を〈あくまでも現在の国民世論の現実を踏まえた苦肉の提案でもある〉とし、〈まずはかかる道で「普通の国家」になることをめざし、その上でいつの日か、真の「日本」にもなっていくということだ〉と結んでいる。では、その「真の『日本』」とは何か。

 伊藤氏は〈戦後リベラリズムの系列に属するあらゆる発想の否定〉を理念とし(「明日への選択」03年10月号)、大日本帝国憲法を〈その精神自体は大いに学ばれ、継承されるべきだと真剣に考える〉と絶賛している(同誌04年3月号)。これを踏まえれば、「改憲はまず加憲から」の先に描く青写真が、戦後民主主義の否定と復古的な臣民意識の確立なのは明白だ。

「3項加憲で2項の戦力保持と交戦権否定を空文化」と真の目的が

 安倍首相が初めて「加憲」を言い出したのは日本会議系の改憲集会でのことだったが、実はそのアイデアすら、日本会議のブレーンによる、護憲勢力を分断しまず改憲を既成事実化するための、“まやかしの作戦”だったというわけである。

 まさに「一国の首相が極右団体に牛耳られている」との見方をされても仕方のない、完全に国民を馬鹿にした話だろう。

 しかし、恐ろしいのはここからだ。そもそも、9条1項と2項には触れないという点をもって、首相や日本会議が悲願とする極右的改憲から一歩でも後退したのか? 答えはノーだ。

 昨日9日の国会参院予算委員会では、共産党の小池晃議員が「どう書くにせよ、1項、2項に加えて、3項に自衛隊の存在理由が書かれることになれば、3項に基づいて海外での武力行使に対する制約がなくなってしまう。2項は空文化せざるを得なくなるのではないか」と質した。これに対し安倍首相は「御党は政府見解と違い自衛隊は憲法違反と述べている」などと言ってごまかしたが、しかし、この「3項加憲」は現状の追認でもなんでもなく、真の狙いが憲法の平和主義を骨抜きにすることなのはもはやバレバレなのである。

 実際、先にその戦略の元ネタであることを指摘した日本政策研究センターの「明日への選択」では、伊藤氏による“戦略的加憲論”を掲載した翌々月号で、同センター研究部長の小坂実氏が、こんな本音を暴露していた。

〈「戦力」の保持を禁じ、自衛隊の能力を不当に縛っている九条二項は、今や国家国民の生存を妨げる障害物と化したと言っても過言ではない。速やかに九条二項を削除するか、あるいは自衛隊を明記した第三項を加えて二項を空文化させるべきである〉(同誌11月号「今こそ自衛隊に憲法上の地位と能力を!」)

 ようするに、自衛隊の明記は「戦力の不保持」と「交戦権否認」を定めた2項を「空文化させる」と断言しているのだ。実際、3項が加えられ自衛隊が明文化すれば、その活動に歯止めがきかなくなり、専守防衛が崩壊するのは目に見えている。

 しかし、信じられないのは、こうしたまやかしに乗っかって、リベラル派の中にも、この提案に賛同する声が出てきていることだろう。

 本来なら、“自衛隊を合憲化するために憲法に書き込むべき”などという主張は、安倍首相が自衛隊を違憲だと認識していることの証明なのだ。立憲主義国家の行政の長としてそんなことを言うなら、まずは自衛隊を解散させてからにしろ、と反論すべきなのに、「現状をきちんとするために改憲もありだ」などというのは、まさに連中の詐術に乗せられているだけではないか。

 繰り返すが、自衛隊の明文化は“現状の追認”どころではなく、正真正銘の“平和主義の破壊”である。こんな安倍首相の詐術にだまされてはいけないし、連中がほくそ笑む「護憲派の分断」にも屈してはならない
(梶田陽介)

紙の爆弾 2017年 6月号 [雑誌]

鹿砦社/鹿砦社

“北朝鮮危機”で支持率維持の体たらく安倍内閣で止まらない「不祥事スパイラル」東京都教育委員会が狙う現場教員ロボット化“愛国教育”を浸透させる上意下達の学校組織【特集】続・私たちの「権利」を確認する1「被ばくしない権利」の確立を求める2「正社員・雇用労働者消滅」社会を回避する方法3 “憲法ごろし”の組織犯罪集団 自民党と共謀罪でどう闘うか森友学園問題 第2幕8億円のごみ」は存在しない!消せない“国家の犯罪”の痕跡守屋武昌・元防衛事務次官が告発防衛省が富士重工に余計に支払った「血税186億円」の深層安倍元秘書が新市長山口県下関市 安倍派支配の“闇”「化学兵器」と「ミサイル爆撃」シリア“泥沼化”の原因ナショナリストから見たシリア・ロシア・アメリカ「てるみくらぶ」だけじゃない格安旅行会社の高すぎるリスク阿比留瑠比・産経論説委員vs小西洋之参院議員敗訴確定“安倍側近記者”による国会言論封殺不倫スキャンダルで渡辺謙がすがる大手プロ「ケイダッシュ」の権力〈連載〉あの人の家NEWS レスQコイツらのゼニ儲け 西田健 松江刑務所より… 上田美由紀 鈴木邦男のニッポン越境問答 河合潤ニュースノワール 岡本萬尋シアワセのイイ気持ち道講座 東陽片岡 村田らむ キラメキ★東京漂流記マッド・アマノの裏から世界を見てみよう この国の危険水域 風俗広告代理店マンのエイギョー日誌パチンコ&パチスロ業界レポート まけへんで!! 今月の西宮冷蔵http://www.kaminobakudan.com/rensai_002.gif鈴木邦男鈴木邦男鈴木邦男マッドアマノ西宮冷蔵西宮冷蔵西宮冷蔵banner_nishinomiya3.jpgbanner_nishinomiya3.jpg村田らむbanner_murata3.jpgbanner_murata3.jpg

スコア:




[PR]
トラックバックURL : http://amenbou.exblog.jp/tb/26651202
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by amenbou | 2017-05-11 09:32 | メディア | Trackback | Comments(0)