肥満と糖尿病リスク

連載「肥満解読〜痩せられないループから抜け出す正しい方法」第3回 なぜ糖質制限で太らなくなるのか? 太るのは「インスリンの追加分泌」が原因
【HEALTH PRESS】2017.05.09 http://healthpress.jp/2017/05/post-2976.html

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 糖質制限が「2型糖尿病」の治療において効果を発揮することはもはや明解で、その有効性は多くの人が知るところとなりました

 しかし、糖質制限が多くの人に注目されているのは、簡単に「肥満が解消できる」、つまり「痩せる」「太らない」からです。食事指導に取り入れたエステやダイエットクラブも多数出現しています。

糖質制限で太らない、痩せるメカニズムは?

 ここで気になるのは、糖質制限が糖尿病や炭水化物の食べ過ぎで肥満している人だけでなく、すべての人にとっても有効かつ安全な「痩せるメカニズム」なのかどうかということです。そこで、糖質制限で太らない、痩せるのはどういうメカニズムなのかについて考えてみます。

 1980年代前半のアメリカでは次のような政策が推し進められ、世界中に波及しました。

?健康のために肥満を防ごう
?肥満はカロリー摂取過多で起こる、だからカロリー摂取を控えよう
?そのためには高カロリーである脂質摂取を控え、その代わりにカロリーの低い炭水化物を摂取しよう!

 この結果として、アメリカを筆頭に世界中で肥満患者が増えて、2型糖尿病の患者や予備群が成人の30〜40%を占めるようになってしまいました。「炭水化物をたくさん摂取すると太る」この事実が世界人類を対象にした大規模臨床実験で確認されたようなものです。

炭水化物を摂りすぎるとなぜ太るのか?

 では、どうして炭水化物をたくさん食べると太るのでしょうか? 実は、現代の糖尿病専門医たちは、ずっと以前からそのメカニズムを知っています。太るのはインスリンのせいなのです。

 インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を下げるために働くことがよく知られています。食事で過剰な炭水化物を摂取すると、消化管からブドウ糖がたくさん吸収されて血糖が上がります。血糖が上がりすぎると危険なので、食後高血糖が感知されると膵臓からインスリンが出ます。これをインスリンの「追加分泌」と言います。

 インスリンの追加分泌により食後に高くなった血糖値は下がります。このときに、インスリンによって下げられた血糖はどこに行くのでしょうか? 実は、インスリンの作用によって多くの血糖は「体脂肪」として蓄えられてしまうのです。インスリンが作用して血糖を吸収する細胞は、主に筋肉、脂肪、肝臓の細胞です。

 筋肉や肝臓に吸収されたブドウ糖は、まずグリコーゲンとして貯蔵されます。しかしグリコーゲンとして貯蔵できる糖質の量はわずかであり、毎日三食糖質を食べている場合、グリコーゲンを新たに蓄える余裕はありません。つまり、ほとんどが脂肪細胞や肝臓に体脂肪として蓄積されてしまうのです。このことを糖尿病専門医は非常に良く知っています。

1型糖尿病と2型糖尿病はどう違うのか?

 糖尿病には、インスリン分泌がなくなってしまう1型糖尿病とインスリンの効き目が弱くなる2型糖尿病があります

 1922年にインスリンが実用化されるまで、1型糖尿病は発症後半年から1年で亡くなってしまう恐ろしい病でした。インスリンは血糖値を正常に保つために食事に関係なく微量が分泌されていて、これを「基礎分泌」と言います、1型糖尿病の方ではこれがなくなるために、食事に関係なく正常な血糖を保つことができなくなります。

 この1型糖尿病の患者さんは、少なくとも基礎分泌インスリンを注射で補う必要があります。発症してからずっと、何年も何十年もです。インスリン注射を打つ場所は、お腹であったり太腿であったりするのですが、ほぼ同じ場所に繰り返し皮下注射を打ち続けます。すると、その場所には皮下脂肪がどんどん増えてくるのです。

 つまり、注射器で皮下に投与したインスリンが、食事で過剰に摂取した糖質をその場所でせっせと体脂肪に変えて蓄えているのです。その変化を糖尿病専門医は日常的に目撃しているはずです。

 また、重症糖尿病患者さんをインスリン治療すると、治療初期にはほとんどの方で体重が増えます。インスリンは注射した場所だけでなく全身で作用しますから、全身の内臓脂肪も皮下脂肪も増えるからです。

 「炭水化物を過剰に食べるとインスリンが追加分泌される」
→「インスリンは体脂肪を蓄えるホルモンだから太る」

 これは良く知られたメカニズムだったのです。糖質制限で痩せるのはこのメカニズムの逆になっているだけの話です。
 
 「糖質制限して食後高血糖にならない程度の糖質摂取量に抑える」
→「インスリンの追加分泌がなくなるから太らなくなる」

 というわかりやすい話なのです。

 さて、さらに、糖質制限で太らなくなるだけではなくて、痩せるのはなぜか? これは簡単に説明すると次のようなメカニズムによります。

?われわれの体が必要なブドウ糖(糖質)を肝臓で作り出すようになるから 
?糖質ではなくて脂肪をエネルギーとして使うようになるから 


 しかし、このメカニズムについて少しきちんとした説明が必要です。長くなりますので詳しい話を次の記事でお話しします。

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by amenbou | 2017-05-13 11:17 | メディア | Trackback | Comments(0)