動物虐待

旅行先で動物虐待を何度か目撃したことがある。タイ・バンコクのローズガーデンで、仔象と記念写真(有料)を撮るコーナーがある。見ているとシャッターの瞬間に係員が右手に持っている五寸釘で仔象の耳裏にある急所を突く。痛さのあまり仔象は絶叫し鼻を丸める。その瞬間にカメラマンがシャッターを切るのだ。

インド・ジャイプールで〝象のタクシー〟に乗った。象使いは客にチップをはずんでもらうのに前を行く象を追い越す。追い越すために象使いは手に持った鉄棒で象の脳天を思い切り叩く。気絶するように悲鳴をあげ象は走るのだ。チップをあげたかって? あげるわけない。

エジプト・カイロでラクダに乗った。ピラミッドを眺める砂漠をゆったりと行くのではない。街の中の普通の道を数百メートル進むだけだ。照り返しが強いアスファルトでラクダの機嫌も悪く、客に向かって臭い唾液を吐きかけて抵抗する。機嫌が悪いもんだから乗り心地も最悪だ。馬のように手綱はなく鞍の前後にある短い棒を掴むしかない。何度も落下しそうになるがアスファルトに落ちるわけにはいかない。踏ん張っていると、ラクダ使いの男や助手の少年らが口々にチップをよこせと叫びつづけるのだ。最悪の気分だった。

ギザの三大ピラミッドを背景にラクダに乗った警察官が絵になっているのでシャッターを切った。すると警察官のくせに親指と人差し指を擦りチップを要求した。ツタンカーメンが発見された墓地の前に白いターバンを巻いて座る男もカメラを向けるとチップを要求した。

インドでどこにでもいるコブラ使いも注意が必要。笛の音に気づいてシャッターを切った瞬間「400ルピー!!」と支払うまで追いかけてくる。やれやれ……。

ライター
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みなみ あめん坊
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旅と食をこよなく愛する、異色のノンフィクション作家の「バイブル」
好奇心こそが物書きの原動力

【現代ビジネス】中原 一歩 2017.7.9 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52190

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頭を殴られたような衝撃

旅するように生きていきたい。10代、20代の頃、そんなことばかり考えていました。僕ら団塊ジュニア世代は、青春時代に海の向こうの異国に思いを馳せた世代です。iPadはもちろん、ケータイもネットもない。多くの同世代がバックパックを背負い、格安航空券を握りしめ、貧乏旅行に明け暮れました。

そんな旅人たちのバイブルが沢木耕太郎さんの『深夜特急』でした。そこに登場する「香港」「マカオ」「クアラルンプール」など、見知らぬアジアの都市の名前を口ずさんでは憧れを募らせたものです。

深夜特急

中でもカンボジアは思い出の国です。当時、貪るように読んだのが神保哲生さんの『地雷リポート』。私が旅にのめり込んだ'90年代後半は、東西冷戦こそ終わっていましたが、アジアを歩けば戦争の残滓に遭遇しました。平和な日本では考えられない現実を目の当たりにする度に、頭を棍棒で殴られたような衝撃を覚えました。

昭和解体

当時、カンボジアは深刻な地雷被害に苦しんでいましたが、この本を読んで、それがカンボジアだけではなく、世界の問題と地続きであることを知ったのです。

さて、1位の『大冒険時代』は、私が28歳でノンフィクションライターとして独立した時に、「一歩」というペンネームをつけてくれた編集者からお祝いでもらった一冊です。この本は、およそ100年前のナショナル・ジオグラフィック誌に掲載された冒険旅行記が元になっています。

大冒険時代

秀逸なのは、例えば、コンティキ号と名付けた筏で、南太平洋を横断したトール・ヘイエルダールなど著名な冒険家だけではなく、外交官、兵士、流刑者などの様々な階級、立場の人間による旅行記であるということ。

これを読むと無性に旅に出たい衝動に駆られます。最近は忙しいことを理由に旅をする時間がありませんが、いつでも手にとれる場所に置いて読み返しています。

沖縄に横たわるもう一つの問題

2位に挙げた川本三郎さんの『雑踏の社会学』は物書きとして特に影響を受けた一冊です。私がライターを始めた頃は街中に喫茶店があって、昼日中から新聞記者や編集者のたまり場になっていました。同時にそこは、その街で暮らす人の生活の場でもありました。

どこにいても簡単に情報が手に入る時代だからこそ、こうした雑踏に身を置いて、そこで暮らしている人々の声に耳をそばだて、目をこらしたい。それが取材者だと、この本にハッキリ教えられました。

3位は『小林カツ代 料理の辞典』です。今年、『小林カツ代伝』という彼女の評伝を上梓しました。彼女は日本の食卓にいち早く「時短」という概念を取り入れ、その合理的でユニークなレシピは、社会進出を果たした働く世代の女性のバイブルとなった本です。

辞典というだけあって、すべて文字だけの料理本です。収録されている2448のレシピが全てオリジナル。実用的でありながら、読むだけでも楽しい。だから、僕は友達が結婚する時には必ずこの本をプレゼントしています。

5位の『子乞い』は、西表島の北に浮かぶ人口41人の鳩間島の島民が小学校存続に奔走する一部始終が描かれています。一般的に沖縄というと青い海とサンゴ礁の癒やしの島、もしくは米軍基地問題といった2つの顔があると思いますが、そこには深刻な過疎問題も横たわっています。島民にはよその島から子供を連れて来てでも廃校を免れたいという思いがある。

子乞い

そのことには批判もありますが、当事者にしか語ることのできない現実に、取材者としてどう向き合うか。本当に考えさせられました。

8位は俳優・緒形拳さんの『恋慕渇仰』。緒形さんは「書」に精通した趣味人で、この本の中に、味わいのある墨字で『人皆直行我獨横行』と書かれた作品を見つけました。脇に横向きで歩く蟹の姿。これを見た時、ザワザワと胸に込み上げるものがありました。

その一枚の書に背中を押されて、実はライターとして独立する決意をしたのです。まさに、僕の人生を決定づけた一冊です。

いずれにしても、10冊に挙げた本のほとんどが旅と関連しています。私の好きな言葉に「船は港にいる時、もっとも安全であるが、それは船が作られた目的ではない」があります。ブラジル出身の小説家・パウロ・コエーリョの言葉です。まさに知らない世界に一歩踏み出す。その好奇心こそが物を書く原動力であり、それは旅そのものです。これからも傍らに本を携えて、旅を続けようと思っています。

(構成・文/大西展子)



紙の爆弾 2017年 8月号 [雑誌]

鹿砦社/鹿砦社

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by amenbou | 2017-07-12 15:21 | 旅行 体験 | Trackback | Comments(0)